白ワインの醸造法


 白ワインとその他のワインとでは、その製造法が違います。白ワインは、緑色や色の淡いぶどうをプレスして得られた果汁のみを発酵させます。このため、白ワインは渋みがなく、さっぱりした味わいになります。それでは、白ワインの製造法を説明します。

1.ぶどうの選定
 白ワインを作るために、白ぶどうとよばれる緑色ぶどうや色の淡いぶどうを使います。

2.ぶどうの徐梗
 白ワインを作る最初の作業は、収穫したぶどうの果実と茎(果梗)を分け、余分な苦味が付かないように、果梗を除くことです。
 
3.ぶどうの破砕
 白ワインを作る次の作業は、ぶどうの果皮を軽く破ける程度に潰し、果汁を取り出し易くすることです。

4.ぶどうの圧搾
 白ワインを作る次の工程は、潰したぶどうを搾って果汁を集めます。果汁には次の2種類があります。
 フリーラン・ジュース:圧力をかけずに自然に流れ出た果汁。
 プレス・ジュース:圧力をかけて搾った果汁で、色が濃く、渋みが付きます。

5.発酵
 次は、白ワインを作る最も大切な工程です。ぶどうの果汁だけをタンクに入れ、酵母を加えて15~20℃で約2週間発酵させます。渋みはなくフルーティなすっきりした味になります。発酵を最後まで行ったものが辛口、途中で止めて糖分を残したものが甘口です。

6.オリ引き
 白ワインの姿に近づいてきます。発酵が終わったワインは時間が経つとともに、底に沈殿物(オリ)が溜まるので、それを取り除きます。

7.熟成
 いよいよ白ワインとなる工程です。タンクで熟成させて、飲み頃になるまで熟成させます。比較的早く飲むタイプと、樽で熟成させるタイプがあり、樽の熟成は赤ワインより短く、約6ヶ月です。

8.瓶詰
 白ワインの出来上がりです。熟成が終わったワインを瓶に詰め、コルク栓をして、さらに瓶で熟成させます。熟成期間は一般的に1~3年です。